『もう悩まない!自己肯定の幸せ子育て』(大日向 雅美 著)から【その1】
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【その1】
・親の愛情のあり方に警鐘
・子供の失敗を親が受け入れられるか
・親の愛ゆえの勘違い(=親の業)を捨てなければならない
・親の愛だと信じて疑わないことから勘違いが始まる
・我が子の姿に一喜一憂せず、あるがままに受け入れる
・親の愛情のあり方に警鐘
「親に大切にされている、愛情をうけている」という回答は諸外国並みに高いのに、「家族といるときの充実感」は最低になっている。(他が80%台なのに、日本は67%)
親から愛情は注がれているが、その愛情が自分にとって満たされたものでないとしたら・・・
・子供の失敗を親が受け入れられるか
失敗や挫折を重ねている我が子をあるがままに受け入れることができる親か
「情けない、もっと頑張れ」と知った激励してしまう親か
・親の愛ゆえの勘違い(=親の業)を捨てなければならない
親からの相談
①何度同じことをいっても聞き分けがなくて、ぐずぐずしてばかり…
②うちの子は友達と遊べない。将来、友人のできない人間になってしまわないか心配
③自分の主張ができず、いつも友達のいいなりで、見ていて歯がゆい
④褒め方と叱り方がわからない
そこで目指されているあるべき姿は、親の思いどおりにしたいわが子の姿ではないか。
それが思い通りにならないゆえの歯がゆさ、戸惑い、苛だちであり、結果的に親としての自信喪失につながっている。
・親の愛だと信じて疑わないことから勘違いが始まる
1度ですべてを聞き分けるような子供はいないということがわかっていても、対処できない。
「きちんと、早く、間違いなく」と迫ってしまう。
なぜか。
「子供のためを思っているから。子供が将来、社会で生きていくうえで困らないようにしてやりたい」と思うから。
それが親の愛だと信じて疑わないところに、そもそも勘違いの始まりがある。
・友達がたくさんいる子が良い子なの?
・ハキハキと積極的で、自己主張ができる子だけがよい子なの?
(注:親の愛情だと信じて疑わず、子供を変えようとする。変えようとすることは子供を受け入れないということでもあり、子供は受け入れられていないという思いをもつ。それが子供の自己肯定感を低くしている…という流れになるのでしょう)
・我が子の姿に一喜一憂せず、あるがままに受け入れる
人よりも目立つことがもてはやされる風潮で、子供の姿に一喜一憂しがちだが、
子供をあるがままに受け入れる、それは親としての「業」のようなものとの闘いに他ならない。
【その2】
・自己肯定感を奪う「他人の目」
・母親なら~すべきという「べきお化け」が苦しめる
・母親はいつも優しくなくてはいけないのか
・子供が3歳までは母親が育児に専念すべきなのか
・子育ては手作りであるべきなのか
・母親は完璧な育児をすべきなのか
・自己肯定感を奪う「他人の目」
他の人と比較して、自分は母親として至らないと落ち込む人の中に、最近一番多いのは、「インスタグラム・ショック」
インスタグラムはよそ行きのベストショット。
外向けのPR.
他者と比べることが全て悪いわけではないが、比べる対象、気にする人を選ぶことは大切。
・母親なら~すべきという「べきお化け」
「母親なら~すべき」という世間の考え方や空気が脅迫観念のようになって、母親たちを苦しめている現象を「べきお化け」と呼ぶ。
「女性はだれもが生まれながらに母性本能をもっている。だから母親は立派に子育てができて当たり前」という母性観(母性神話)は現実と大きく離れている。
・母親はいつも優しくなくてはいけないのか
専業主婦も働く母親も、余裕が全くない中、つい「ダメ! やめて! コラ!」と連敗してしまうのが日常。
いつも優しく、穏やかに笑顔でいるなんて、とうてい無理。
まず、自分一人を責めるのはやめる。
同じような母親はたくさんいる。
個人の性格の問題ではない。
そもそも子育て環境に問題がある。
いらだつ本当の原因を探るべき(後述)
・子供が3歳までは母親が育児に専念すべきなのか
この「べきお化け」は「三歳児神話」と呼ばれる合理的根拠のない話。
三歳児神話を構成するのは3点
①子供の成長にとって3歳までが大切
②大切な時期だからこそ母親が育児に専念すべき
③母親が育児に専念しないと子供の成長発達に歪みが生じる
①は発達心理学的に否定できない大切な真実。
②は母親はもちろんだが、母親以外でも問題ない。
③は母親が働いていても、条件がそろえば子供は健全に成長することが明らかにされている。
・子育ては手作りであるべきなのか
「子供の持ち物や食べ物は母親の手作りで、この世界でたった1つのものを与えてやれるのは、母親の愛情をおいてほかにありません」といったフレーズで手作りを振りかざす。
こういうことは正直おかしい。
母親も十人十色。
器用な人もそうでない人もいるし、好みも違う。
・母親は完璧な育児をすべきなのか
「きちんと、早く、間違えなく」という言葉が子供を追い詰めてしまっているように、母親も「べきお化け」に自分自身で追い詰められている。
間違いがないなんてことはなく、試行錯誤しながら子供とともに育っていけばいい。
【その3】
・叱るときのコツ「行為のみを」「その場で」「居合わせた大人が自分の責任で」「その場限りで」
・してはいけないと伝えるには真剣な怒り方で
・以前のことは持ち出さない、クドクド叱らない
・叱ったことで自分を責めない
・感情的にならず、感情を込めて叱る
・叱るときのコツ「行為のみを」「その場で」「居合わせた大人が自分の責任で」「その場限りで」
「なんて悪い子なの」と全人格を否定する、「将来ろくな人間にならない」と将来まで否定する、そんなことは絶対に避ける。
公共の場などでは叱らずに見て見ぬふりをしたり、他人を引き合いの出したりしない。
・してはいけないと伝えるには真剣な怒り方で
子供を恐怖させるのはよくないが、物事の判断力や理解力が未熟な子供に、笑顔で「ダメよ」では伝わらないことも多い。
行為が悪いこと、してはいけないと伝えるには、真剣な怒り方も必要。
・以前のことは持ち出さない、クドクド叱らない
今してしまったことについて叱られることには納得できても、前のことまで叱られたり、覚えていないことまで言われたりすると、反抗心がわく。
友達や兄弟を引き合いに出すのもよくない。
・叱ったことで自分を責めない
叱った後は、母親も後味が悪い。
なぜあんなに大声で叱ってしまったのか、鬼のような怖い顔で怒ってしまったのか、と悔やむ。
でも、無闇に自分を責める必要はない。
家事に追われ仕事に疲れていれば、どんなにかわいい我が子であったとしても、いらだつことは誰にでもある。
いつも笑顔で、は無理。
自分を責める前に、日々の暮らしのどこかに無理があるのだと原因を探そう。
また、感情を込めずに叱るのも不自然。
これだけは絶対に許せないということに対しては、真剣に怒ることが必要。
・感情的にならず、感情を込めて叱る
感情を込めて叱ることと、感情的に叱ることとは違う。
いらだって無関係なことまで出したり、他と比べたり、しつこく叱ったりは「感情的な叱り方」
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