『1%の本質を最速でつかむ「理解力」』より

仕事術

『1%の本質を最速でつかむ「理解力」』(山口 拓朗 著)
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・理解に欠かせない「学習言語」(学ぶために必要な言葉)を増やす
・学習言語を高めるには、「書き言葉」に接する機会を増やす必要がある
・学習言語を会話や文章で使うことで削除されなくなる
・言葉を理解しているかどうかを確かめるには「説明してみる」
・物事を理解するためには、言葉や定義だけでなく、文脈(コンテクスト)を理解する
・文脈理解のためには、観察、要点、タイプ、背景、本質を見る
・「おい○○、また「理解したつもり」になっているぞ!」
・チャット文化が脳内ライブラリーを衰退させる
・文法不在のコミュニケーションは伝えることを放棄する
・固有名詞と数字を確認する
・読みやすい本は「既知情報:新規情報=7:3」
・スマートフォンで読書すると読解力が落ちる
・小説や映画で得られる3つの効果
・書き出して理解を深める
・最悪、主語と述語だけ押さえる

・理解に欠かせない「学習言語」(学ぶために必要な言葉)を増やす

言葉には日常生活で使う言葉(生活言語)のほかにも、学習するときに使う言葉(学習言語)がある。

たとえば、値、作成、適切、比例、平均、評価、関連、展開、特色、果たす、対する、定める、応ずる、基づく、およそ、さまざま

このような言葉、ふだんの生活で見聞きする機会はあまりない。

一方で本や資料、雑誌、教科書、参考書、ニュース記事などではよく見かける。

学習言語の意味がわかっていないと、物事を正しく理解することができない。

・学習言語を高めるには、「書き言葉」に接する機会を増やす必要がある

学習言語の多くが「書き言葉」として使われる。

しかし、友達がSNSに投稿した日記や雑記では、残念ながら、学習言語の習得効果は期待できない。

それらのほとんどが生活言語で書かれたものだから。

何かしらのテーマについて語った説明文や解説文、参考書、教科書、論文、リポート、記事など、「情報提供型の文章」の場合、そこには多くの「学習言語」が使われている。

・学習言語を会話や文章で使うことで削除されなくなる

脳内ライブラリーに格納した言葉も、まったく使わなければ、いずれ脳内から消えてしまう。

削除されないための唯一の方法は、会話や文章で「使う」こと。

言葉を理解するためには「言葉」が必要。

アウトプットする(話す・書く)にも「言葉」が必要。

・言葉を理解しているかどうかを確かめるには「説明してみる」

その言葉について熟知している人にその説明をし、「この意味であっていますか?」と確かめてみる。

説明にあいまいさがあれば「正しく理解している」とは言えない。

・物事を理解するためには、言葉や定義だけでなく、文脈(コンテクスト)を理解する

文脈とは、それぞれの言葉や文章の「論理的な結びつき」のこと。

また、そこから見通せる真意・意図・思惑や、言葉や文章の裏に隠れているメッセージなど。

文脈を理解できないと、コミュニケーションに齟齬が起きる。

・文脈理解のためには、観察、要点、タイプ、背景、本質を見る

1 相手のことをよく観察する(表情、口調、様子、書かれた文章など)

2 この人は何が言いたいのか? この文章は何を言いたいのか? この事象は何を意味しているのか? と考える。

3 この人はどういうタイプの人だろうか? と考える。

4 この事柄の背景にあるものは何か? と考える。

5 このことの「本質は」は何か? と考える

・「おい○○、また「理解したつもり」になっているぞ!」

自分は正しく理解しているという思い込みが大きなリスク。

この問題を解決するために

「おい○○、また「理解したつもり」になっているぞ!」

(○○には自分の名前)を常備しておく。

自分に警笛を鳴らし続けることが、このスマホ&インターネット時代で理解力を高める手法として最もパワフル。

・チャット文化が脳内ライブラリーを衰退させる

LINEをはじめとするチャット文化も、脳内ライブラリーの衰退を加速させる一因。

スタンプや絵文字に依存すれば、文章をしっかり書く機会が減る。

相手と深いコミュニケーションを図ることも難しくなる。

文脈や行間を含め、文章を読み解く能力も衰えていく。

・文法不在のコミュニケーションは伝えることを放棄する

ヤバい、だるい、うざい、などといきなり送られてきても、何のことだかわからない。

何がどうヤバいのか。

日常で伝える労力を惜しんでいる人が、いざ仕事や社会で、情報を正しく相手に伝えられるわけがない。

・固有名詞と数字を確認する

ビジネスシーンではこの2つへの意識を高めることで理解度が高まる。

あいまいな表現を見聞きしたときに、数字や固有名詞を確認するようにする。

・読みやすい本は「既知情報:新規情報=7:3」

本というのは。「既知情報:新規情報=7:3」くらいが、ちょうどいいバランス。

知らないことばかりが書かれていると脳の処理が追いつきません。

初心者向けの本を読むことで、基本知識が脳内ライブラリーにインストールされる。

すると「既知情報」が増えるため、次に中級者向けの本をよんだときに、既知:新規が7:3になる。

・スマートフォンで読書すると読解力が落ちる

2022年1月には、昭和大学の研究チームが「スマートフォンで読書すると読解力が落ちる」という研究結果を発表した。

原因として「深い呼吸の抑制」と「前頭前野の過活動」の相互作用を挙げている。

・小説や映画で得られる3つの効果

1 文脈理解

文脈を読むというのは、単一の場面の理解にとどまらず、その前後の情報や、周辺情報にも目を向けながら、何が起きているのか?を注意深く観察し、推測する力。

2 人間への理解

物語を通じて、わたしたちは他人の人生を生き、理解することができる。

物語の中で多種多様な人と出会っている人は、誰と会っても、こういう人もいるよねとフラットな気持ちで受け止められるようになる。

3 教養が深まる

教養が深まると、脳内ライブラリーの情報ネットワークが強化される。

すると、何かしらの情報に触れたときに、その情報の本質や使い道を、よりすばらく理解できるようになる。

・書き出して理解を深める

書きたいけど、うまくまとめられない、という人もご安心を。

書くという濃いには、「まとめたものを書く」だけでなく「まとめるために書く」という役割もある。

書くことによって思考が整理され、次第にまとまっていく。

とはいえ、新しい情報の場合、書き出しながら迷いが生じることがある。

それは、脳に「理解の箱」を格納するプロセスで起きる「よくあること」

脳が、この情報はどこに保管すればいいのかな?と考えている状態。

・最悪、主語と述語だけ押さえる

基本は「主語+述語」で書かれている。

「○○が+○○だ」の構造で書かれている。

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