『あの時も「こうあるべき」がしんどかった〜ジェンダー・家族・恋愛〜』より

学級経営

『あの時も「こうあるべき」がしんどかった〜ジェンダー・家族・恋愛〜』
(パレットーク 著)
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「こうあるべき」という「決めつけ」とマイノリティグループがそれをどう感じるかを考えさせられる

・マイノリティがいないことを前提にしていないか?
・日本で生まれ育つと、「自分とは違う人がいる」ということに気付きにくい
・「SOGI」は「性的指向」と「性自認」を組み合わせた用語
・ホモソーシャルは「同性同士の性や恋愛を伴わない絆やつながり」

・マイノリティがいないことを前提にしていないか?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、アメリカなどでアジア系に対する差別が深刻化しているというニュース。

偏見に基づく差別は、こうした犯罪に結びつくものだけではなく、小さく、無意識のうちに行われるものもある。

日本では特定の属性を持つ誰かに対する攻撃的な差別だけでなく、「そもそもマイノリティがいないことを前提としてしまっている」ことも多い。

・日本で生まれ育つと、「自分とは違う人がいる」ということに気付きにくい

アメリカでは「自分と違う人がいる」ということ一目瞭然なので、「違いあること前提」で、それを認め合う人もいれば、差別を行う人も一定数いる。

一方日本で生まれ育つと、周りに髪や肌の色などが似た人も多く、「自分とは違う人がいる」ということに気付きにくのかも。

結果的に、マイノリティの存在を透明化してしまったり、「違い」そのものを珍しがって指摘したりなどの差別を生んでいる。

・「SOGI」は「性的指向」と「性自認」を組み合わせた用語

電通の「LGBTQ+調査2020」によると、LGBTQ+層に該当すると回答した人は、前回の2018年調査と変わらず8.9%、13人に1人ほど。

「SOGI」は、性的嗜好(Sexual Orientation)=どんな性別の人を好きになるか、性自認(Gender Identity)=自分をどんな性別だと感じるか、を組み合わせた用語。

「SOGI」は誰しもが持っている。

たとえば「私は男性を好きになる性的指向で、性自認は男性で、ジェンダー表現はやや中性的」

「私は女性を好きになる性的指向で、性自認は男性で、ジェンダー表現は男性的」

・ホモソーシャルは「同性同士の性や恋愛を伴わない絆やつながり」

特に男性同士の、「男の付き合い」といった意味で使われることが多い。

ホモソーシャルのなかで大切にされるのは「性的欲求を持つ異性愛者」前提の「男らしさ」

人前で裸になれないことや、女性が好みそうなものを選ぶことなどが、からかいの対象になることがある。

これは、単なるからかいに留まらず、潜在的に女性やゲイの男性を下に見ていることの表れではないか。

ホモソーシャルに乗り切れないと、ヒエラルキーの下に据えられてしまう。

そんな恐怖から「自分らしさ」よりも「男らしさ」を大切にして、生きづらさを抱えてしまう男性もいる。

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