『プロカウンセラーが教えるはじめての傾聴術』(古宮 昇 著)
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・話し手が黙っているときは、そのあり方を受け入れる
・「何でも話し手」はプレッシャー
・話してラクになるとはかぎらない
・共感と同情は違う
・キーワードを繰り返すと、話を理解しているということが伝わる
・話し手の伝えたい要点をつかみ、それだけを返す
・話し手の質問は、言えない思いの婉曲な表現であることも多い
・話し手が黙っているときは、そのあり方を受け入れる
相手が話しているときはその話に感心を集中してよく耳を傾けますが、話さないときは話さない相手のことをそのまま受け入れます。
そうしていると、話し手はとても安心してその場にいることができ、より正直に話せるようになります。
話し手がどんな思いだから話せないのか、その気持ちを想像するようにします。
・「何でも話し手」はプレッシャー
私たちはそう簡単に他人にホンネを言えるものではない。
話し手が心の内を正直に話せないのは当たり前。
率直に話そうとしないのは、何かが心に引っかかっているから。
「何でも話して」と言うと、相手は「何か話さなければいけない」というプレッシャーを感じてしまう。
信頼している相手であっても、ホンネはなかなか話せない。
・話してラクになるとはかぎらない
話すことで心の傷を深くしてしまうこともある。
痛ましい出来事に打ちのめされている人に、そのときの衝撃について質問し、感情を発散させる方法を心理的デブリーフィングと呼び、かつては危機的状況から救い出す方法として、積極的に用いられた。
しかし、心理的デブリーフィングには有効性はないことが実証された。
静かに寄り添い、話したくなればいつでも聴く用意があることを伝える。
相手が望むのであれば、黙ったままで一緒に過ごすことも支えになる。
・共感と同情は違う
共感の底にあるのは、話し手の気持ちを同じ人間として理解しようとする態度。
それに対して、同情の底にあるのは、相手のことを自分よりも弱い存在だと見下す態度。
私たちが誰かに同情するとき、相手を軽蔑しているつもりはなくても、見下していることになる。
・キーワードを繰り返すと、話を理解しているということが伝わる
話を聴いているときに、うなずいたりあいづちを打ったりするだけでなく、相手が言ったキーワードを繰り返すと、「あなたの話を理解している」ということをより明確に伝えることができる。
相手が言っていることすべてを返しても意味はないので、話の要点を表すキーワードを選ぶようにする。
・話し手の伝えたい要点をつかみ、それだけを返す
キーワードを繰り返すのではなく、話を要点を聴き手が自分の言葉に置き換えてけしてもかまわない。
言葉を返すのではなく心を返すと考えると、わかりやすい。
ひと言で返す言葉が見つからないときは、相手が伝えたいと思っていることを理解できていないと考え、より集中して話を聞くようにする。
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