ちょっと見せてから隠して質問する
記憶力や注意力のテストやゲームによく使われる手法です。
例えば、教卓に大きめの花びんを置いてこう言います。
「この花びんを30秒間よく観察してください」
そして、30秒たったところで、その花びんを教卓の後ろに隠します。
隠したまま子どもたちに質問をします。
「花びんの色は何色でしたか?」
「花びんに花は何本ありましたか?」
「花びんの模様は何でしたか?」
「花びんには持つところが付いていましたか?」
「それは花びんのどこについていましたか?」
「花びんの大きさはどれくらいですか?」
「花びんの形をノートのかけますか?」
30秒間じっと見て観察してつもりでも、こういう質問を改めてされると意外に分からないものです。
この「ちゃんと見ていたつもりでも意外に分からないものだ」という体験をさせることが大事です。
ひとしきり問答をした後で、もう一度花びんを見せます。
子どもたちは食い入るように花びんを見ます。
そして、先に課題をもっていたり、問題意識をもっていたりすると、対象をよく見るようになるということを実感させます。
ここで再び同じことを繰り返します。
メモの効能にも気付かせる
今度は「メモ」をしてもよいと伝えます。
そして、30秒たったところで、その花びんを教卓の後ろに隠します。
隠したまま子どもたちに質問をします。
今度は子どもたちは、質問に自信をもって答えられることが多くなるはずです。
課題を想定して見る、メモをしながら見ることの効能に気付くでしょう。
1度目と2度目とでは、見せるものを変えてもよいと思います。
[留意点]
・あまり小さいモノは後ろの席から見づらいので、ある程度の大きさのあるものを見せます。
・1枚の絵や図でもかまいません。教室にカレンダーがあれば、カレンダーの写真でもよいでしょう。
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